咬み合わせは、全身の健康にかかわります。
咬み合わせのズレは、お口全体のバランスを崩し、知覚過敏、歯の動揺、歯周病、虫歯、顎関節症など、あらゆる歯科疾患を引き起こす原因になります。
また、咬み合わせのズレは顎のズレを生み、顎のズレは顔の歪みや全身の歪みを生むため、全身状態のバランスをも崩し、偏頭痛、肩こりなどの原因にもなります。
そのため、歯科医院にて、しっかりと整える必要があります。
咬み合わせの問題による影響
咬合性外傷
咬み合わせが乱れていると、不正な力が加えられた歯周組織、顎の骨、歯根膜が傷んでしまいます。
歯根膜とは、歯の根を覆う膜のことで、歯、歯周組織、顎の骨のクッションの役割を担っています。
顎関節症
咬み合わせの乱れによって、顎の左右バランスが崩れ、顎関節症を引き起こすことがあります。
虫歯を繰り返す
ブラッシングの困難、被せ物の変形などによって、虫歯の発症リスクが高まります。
歯周病
歯ぐき、顎の骨に不正な力がかかることで、炎症を起こしたり、歯周病を悪化させたりといったことが懸念されます。
歯が抜ける
歯に不正な力が加わることで、歯の根が割れ、最悪の場合には抜歯に至る可能性があります。
つめ物やかぶせ物が取れる
咬み合わせの乱れにより、歯列の一部に局所的な力がかかります。つめ物・被せ物に力が加わると、脱落することがあります。
その他、全身の症状
顎回りの筋肉は、側頭筋や肩・背中の筋肉とも関連しています。そのため、咬み合わせの乱れによって、頭痛、めまい、いらいら、肩こりなどの症状が引き起こされることがあります。(咬合関連症)
咬合治療の流れ
1診査・診断
どのように咬み合わせが乱れているのか、どの程度乱れているのかを診査・診断します。
2スプリント治療・歯列矯正治療(場合により)
顎の筋肉をリラックスさせ、本来あるべき顎の位置を探します。
3仮歯・仮の入れ歯・プレートによるかみ合わせの修正
仮歯、仮の入れ歯、プレートによって顎の位置の適正化・安定化を図ります。
4被せ物・インプラント・入れ歯などによる最終的な治療
左右対称顔について
美しい、可愛いという価値観は人それぞれです。
目が大きいことをステキだと思う人もいれば、目が細いアジアンビューティーをステキだと思う人もいます。鼻の高さや唇の厚さ、顔の形も好みが分かれます。
ただ、その中でほとんど例外なくステキだと思われる要素があります。それが、左右対称の顔貌です。左右対称でなければ美しくない、可愛くない、ということではありませんが、左右対称であることで、お顔の第一印象はぐっとアップします。
咬合治療で咬み合わせのバランスを整えることで、顔貌の筋肉の左右のバランスを改善することが可能です。
あなたは左右非対称顔?簡単チェックリスト
以下の項目に該当する方は、顔貌が左右で異なっていると言えます。
- 左右で目の開き方が異なる。
- 片方の頬だけが下がっている。
- 鼻筋が歪んでいる。
- 歯並びが左半分、右半分で異なる。
- 顎のラインの角度が左右で異なる。
- 笑ったときの口角の上がり方が左右で異なる。
- 意図的にエラを張ったときに左右の顎関節の位置が異なる。
左右非対称顔を悪化させる悪習慣
顔貌が左右非対称になってしまう原因は、日常生活の中での悪習慣にも潜んでいます。
以下のような習慣、癖がある方は、意識して改善しましょう。
- よく頬杖をつく
- 足を組んで座る癖がある
- 食事の際に左右どちらかに偏って噛む
- 猫背になっている
- いつも決まった肩に鞄をかける
- 立つときに片脚に体重をかける
- うつ伏せ、横を向いて寝る癖がある
左右非対称顔を改善するには?
生活習慣の改善
まずは、上記の「左右非対称顔を悪化させる悪習慣」を改善することが重要です。
これ以上の非対称化を防ぐことができます。
口元の歪みは、咬み合わせが原因かもしれません
特に口元の歪みにおいては、咬み合わせの乱れが影響して起こっていることも少なくありません。咬み合わせの乱れによって口元、顎回りの筋肉の発達に左右差が生じ、それが顔貌に現れている可能性があります。
この状態が長く続くほど、左右差は大きくなります。咬み合わせ治療により、口元、顎回りの筋肉のバランスを整えていきましょう。